日時 6月9日(火) 15時〜
    JR湯川駅から徒歩5分
   
    【鳥の種類】 マガモ、カルガモ、イソヒヨ、トビ

   

    公園デビュー
   

     ゆかし潟は、文豪佐藤 春夫の命名だそうだが、湖のたたずまいがよく表
    現されている。そのゆかし潟には、カルガモが放たれている。10羽のカル
    ガモが餌を与えられているため、定住している。
     そのゆかし潟にマガモの雛がデビューした。マガモが巣づくりをして雛を
    育てるのは、北海道と本州の一部である。ほとんどの地域は冬に渡ってくる
    が、ゆかし潟では、巣づくりをしている。餌が豊富で、安心できる環境であ
    るからだ。
     3羽の親鳥が1羽の雛を守って泳いでいた。雛の公園デビューらしい。し
    かし、1羽しか雛がいないのは、どうしたことだろう。残りの卵が孵化しな
    かったのだろうか。鳥の世界も少子化しているのだろうか。
     絶滅危惧種に指定される鳥類が増えてきたのは、気になる現象である。温
    暖化対策には、大騒ぎする世論も、鳥類の絶滅には、一部を除いて無関心で
    ある。そういう自分も無関心組であった。世論を喚起することの大切さを思
    うこの頃である。
   


    カルガモ将軍
   

     ゆかし潟を泳いでいるカルガモを見ていると、室町時代の六代将軍足利 
    義教を思い出した。カルガモ見物に出かけて、守護大名の赤松 満祐に暗殺
    されたのである。義教は「万人恐怖」とあだ名された専制君主であった。部
    下に恐怖と恨みを与えていた。赤松は義教暗殺を計画したが、おいそれとは
    実行できない。将軍も警戒していたのである。
     満祐は、
     「カルガモの雛が生まれました。池に浮かべて御覧にいれましょう」
     と、いった。義教は、
     「それは、おもしろし。ぜひにみたい」
     といって、満祐の屋形に出かけた。庭の中央に大池があり、カルガモの親
    の後をコガモが泳ぐ様のほほえましさを楽しんでいた義教に、満祐は言った。
     「将軍家と守護大名もかくありたいものでござる」
     「そうよのう。親の泳ぐ通り、子は泳ぐわ」
     「親ガモが万人恐怖では、子は逃げまする。お命頂戴いたす。ご免」
     という満祐の合図で、武装した武士が、乱入した。義教は、あえなく首を
    討たれた。
     カルガモを使った満祐の計略に義教が引っ掛かったのであるが、もしカル
    ガモでなくて、他の理由だったら、義教は腰をあげただろうか。カルガモの
    雛が泳ぐ様のかわいらしさが、義教の命を奪ったのである。もちろん、これ
    は義教の自業自得であり、カルガモには何の罪もない。